
【 功績概要 】
永年にわたり、畳工として国宝瑞巌寺をはじめとする国宝・重要文化財建造物の保存修理に数多く携わっている。
また、会社を設立して後進の育成にも努め、選定保存技術保存団体の研修にも積極的に関与するなど、我が国の文化財保護に多大な貢献をしている。



畳床(たたみどこ)とは、畳の芯となる部分のことで、わらを重ねて麻糸で締めたもののことです。
更にいえば、よく乾燥した稲わらを縦横約1m×2m前後で、厚さ5cm程度にして麻糸で縫い固めたものです。
これは伝統的な畳の畳床の構成です。
この畳床(たたみどこ)の表面に、藺草(イグサ)を木綿糸で編んだ畳表を麻糸を使って端部で縫い付け、縫目を布縁(へり)で覆って畳の完成です。


酒井寅雄商店の本畳床(稲わら畳床)は、宮城県登米市周辺(宮城県北、岩手県南)の圃場より集めた稲わらを使用しております。
原材料の国産稲わらは現在供給不足と言われておますが、弊社では十二分に在庫を確保しておりますのでご安心ください。
稲わら畳床の最大の特徴は、稲わらを圧縮することで生じる弾力性です。
これは、他の多くの床材の中で唯一、稲わらを使用した畳床のみにある特性です。
その反面、稲わらは扱いが難しく、均一な製品を作るためには技術が必要となります。
天然素材である稲わらは収穫の年や圃場ごとに、わら質が異なるため、そのわら質に合わせた仕掛けが必要になります。
近年は機械化により工程の一部で機械を利用しておりますが、品質に関わる9割が人の手による所となります。
ものづくりに終わりはありません、日々意識して品質、技術の向上に取り組み、より良い本畳床作りにこだわり続けております。
◆ 確かな技術で造られる本畳床
一枚の本畳床に使用される稲わらはおよそ3万5千本で、その稲わらを配層ごとに厳しく選別。
きめ細かい作業により、均一に並べた稲わらを圧縮することにより本畳床は造り出されています。

吸放湿性
湿気の吸放湿を自動に行う湿度調整機能。
弾力性
稲わらを圧縮することで復元力が、本畳床独特の弾力を出します。
遮音性
ぎっしりと詰まった稲わらが、音をやわらげます。
断熱・保湿性
本畳床に詰まった空気が、断熱性・保湿性を高めます。
難燃性
ギュッと圧縮されているので、燃えにくい性質があります。

畳の部屋に入ると独特の爽やかな香りがします。 これはい草から出る香りで、その成分は樹木から出るフィトンチッドという森林の香りが20%を占めています。
森に入るとリラックスするのと同じような効果があり、殺菌作用もあります。 また、バニリンというバニラの香りの成分も含まれています。
畳は高温多湿の日本の風土に良く会う建築素材です。およそ5センチの厚さの畳床の素材には空気がしっかりと詰まっているため蓄えている熱を逃しません。 そして畳表で使われているい草が畳床の中にある湿気をゆっくりと吸収・放出することで夏に涼しく冬あたたかいという利点をもたらします。
また、畳の部屋が静かに感じるのは畳の弾力により衝撃が弱くなる事に加えて、畳の空気が余計な音を吸収してくれるためでもあります。

畳の生産量はフローリングの普及によって減少していますが、畳本来の良さが見直されるに伴い、畳を癒しの空間として利用することが増えてきました。
住環境の変化により、畳を取り巻く環境もまた変わりつつあります。しかし、畳の持つリラックス効果は実際に体験するととても心地よく、日本文化の良さを肌で直に触れることができます。
畳は日本の住環境を代表する建築材です。ごろりと横に寝転がってい草の香りを吸い込むと自然と体の力が抜け、眠たくなってきます。お父さんお母さん子供たちと、たまには畳の上で川の字でゴロゴロしてみてください。素敵なお休みになると思います。

タタミはユネスコ無形文化遺産なのです。
日本古来の伝統技術と最新の技術で、文化財の畳の修復・制作から現代の畳床の製作まで行っております。
日本の良い文化を守りつつ皆様の生活の時間を「畳」を通じてともに過ごさせていただければと思います。
ご相談があれば、いつでもご連絡ください。